セクハラが認定された町長 調査費用1240万円の一部を支払う意向示す 岐阜・岐南町の小島英雄町長
2024/03/05
セクハラが認定され、5日付けで辞職する岐阜県岐南町の小島英雄町長が、自身に関する調査費用の一部を支払う意向を示していることが分かりました。小島町長は、第三者委員会の調査で複数の職員に対する99の言動がセクハラなどと認定され、5日付けで辞職します。 調査費用は当初の予定より500万円程増額した約1240万円で、3月1日に町議会の櫻井明議長らが小島町長に調査費用の支払いを求めたところ、退職金の一部を調査費用として町に支払う意向を示したということです。5日、小島町長は午前11半時時点で町役場に出勤していませんが、午後からは幹部会議が控えています。 次の町長を決める選挙は3月9日に告示、14日に投開票で、小島町長は立候補しない意向を示しています。
「CBCニュース」より
「自身でもセクハラと思う。やはり時代錯誤」“頭ポンポン”の岐阜・岐南町長がセクハラ認め辞職へ 涙の会見後「心が折れた」
2024/02/29
99ものセクハラ行為などが指摘された岐阜県岐南町の町長が記者会見で、一部の行為をセクハラと認めました。その後、「心が折れた」として辞職届を出す意向を明らかにしました。 ■「自身でもセクハラと思う」セクハラ認め辞職へ 28日、記者会見した、岐阜県・岐南町の小島英雄町長。 岐阜・岐南町 小島英雄町長(74) 「はじめからセクハラありきの報告書であると。パラパラと読んだ時もそう思いましたので、これについては納得いかない部分もある」 27日に公表された調査報告書では、職員らに対して行った99もの行為が「セクハラ」などと認定されました。 第三者委員会の調査報告書 「俺の手は白いやろ(すべすべやろ)、さわってみ」 第三者委員会の調査報告書 被害に遭った女性職員 「頭をポンポンと触る」 他にも、肩を抱く、下の名前で呼ぶ、個人的に昼食に誘う、LINEを聞くといった行為を不適切と認定。 尻を触るなど「不同意わいせつ罪」にあたる可能性がある行為もあった、としました。 27日夜、取材に応じた小島町長は… 岐南町 「99のセクハラと言われてショック受けているけど、こんなことでセクハラになるのかな、しかし。」 「良くできた子や頑張っている子は頭をなでたり、そういう感覚」 しかし、28日の会見で一転… 岐南町 小島町長 「いま自身ではセクハラだと思っています。頭を触ること自体がやはり時代錯誤」 「不快に思わせたことは申し訳ないと思っている」 自身の“セクハラ行為”を認めました。 岐南町 小島町長 「『(兄から)何やってんだお前は』とすごく怒られました」 涙ぐみ、一時退席する場面もありました。 ■問題となった言動をどう思う? 街の人に聞いてみた 問題となった言動について街の声は… 20代女性 「私はこれ(頭ポンポン)以外の触る系じゃなかったらいい。触られるのはちょっと嫌ですね、上司じゃなくても」 20代女性 「メイクをちょっと変えたときに『色っぽいね』と言われるのは気持ち悪い」 10代女性 「これ(下の名前で呼ぶ)はそこまでセクハラじゃないのかなと私は思う。ありますよね、バイトで親しみやすい感じで呼ぶのは」 70代会社役員 「ポンポンとやる程度であれば、それをセクハラと言われたらもう何もできない」 60代女性 「相手がいやがったらダメですが、昼食に誘ったり頭ポンポンくらい良いのでは」 町長は29日に辞職届を出す意向を明らかにしました。 岐南町 小島町長 「色んな人から電話をもらって心が折れた。それだけ」 ■「安産型やな」「全職員が起立で挨拶」不適切行為の具体的な内容も明らかに 小川彩佳キャスター: 第三者委員会からの報告書では不適切行為の具体的な内容も明らかとなっています。 藤森祥平キャスター: 特定の女性職員に対する「深刻なセクハラ行為」として ・応接室で探し物をしていると町長が突如、背後から近づき抱きついた ・「後ろ向いて立ってみろ」と言われ女性が背を向けて立ったところ、「安産型やな」「華奢な子は出産が大変やけど、あんたは大丈夫や」などと身体的容姿について、女性の人格を無視するようなことを言った 「深刻なパワハラ行為」についても複数挙げられていて、 ・町長は職員が自身よりも遅く出勤することを嫌っていて、町長の登庁時に全職員が起立して挨拶することを求めていた ・その結果、職員は時間外朝礼を強制されていた ・育休取得予定の男性職員に「ボーナスはもちろん安くなるやろうし、出世ゾーンからも外れる」という不当発言 トラウデン直美さん: 深刻なセクハラ行為は、さすがに気持ち悪いよっていう感じですし、私も似たようなことを言われたことがありますけど、その時は頭の中で「この野郎」と思ってましたけどね。でもその時に、パッと言えなかった自分もちょっと反省してしまうというか。 権力的なものを誇示するというか、女性を下に見ているということだとも思いますし、パワハラ行為では「自分が一番上なんだぞ」っていうのを、どうしても見せたいのかなと、見て取れてしまうのかなと思います。立場を考えてみると、やはり良くないんじゃないかなと感じます。 小説家 真山仁さん: ハラスメントのレベルではなくて嫌われてますよね、完全に。 本来、ハラスメントは割と微妙な境界線を感じることがあるんですけど、全部アウトですよね。 なぜ、この人が町長に選ばれたのかが一番不思議なんですけどね。 人格者かどうかという言葉にやや上から目線がありますけど、(会見中に)泣いちゃうっていうのが、もう茶番を見ているようで。年齢も(自身より)ちょっと上ぐらいですけど「申し訳ない」って代わりに謝りたくなるぐらいな感じはしますよね。 小川キャスター: 周りの職員の皆さんも、頑張って対抗するような動きなども見せていたように報告書から読み取れますけれども… 藤森キャスター: 本人がわかっていない場合は周りで止めないとだめですね。 小川キャスター: 周囲から看過しない、こうした行為をわきまえないで、やり過ごさないという姿勢も必要だと感じます。
「TBS NEWS DIG」より